東洋医学の食養生
東洋医学の食養生は、体質・こころ(感情)・季節に合わせて、食材の性質や味を取り入れる考え方です。特定の食材だけをたくさん食べるのではなく、いつもの食事に少しずつ取り入れるのが基本です。
五臓と五味・五色
五つの味と色は、それぞれ五臓と結びつくと考えます。どの味も、とりすぎずに少しずつが目安です。
| 五臓 | 感情 | 季節 | 味 | 色 | 食材の例 |
|---|---|---|---|---|---|
| 肝 | 怒 | 春 | 酸味 | 青(緑) | 春菊・セロリ・せり、しじみ・あさり、みかん・ゆずなどの柑橘 |
| 心 | 喜 | 夏 | 苦味 | 赤 | ゆり根、なつめ、トマト |
| 脾 | 思 | 土用(季節の変わり目) | 甘味 | 黄 | かぼちゃ・さつまいも、米・山芋、キャベツ |
| 肺 | 悲 | 秋 | 辛味 | 白 | 大根・かぶ、れんこん、梨 |
| 腎 | 恐 | 冬 | 鹹味(塩味) | 黒 | 黒豆・黒ごま、くるみ、ひじき・わかめなどの海藻 |
季節の食養生
- 春(肝):のびのびと気をめぐらせる季節。緑の野菜や香りのよい食材を。酸味は少しずつ。
- 夏(心):こころが高ぶりやすい季節。赤い食材や、少しの苦味を。冷たいもののとりすぎに注意。
- 土用(脾):季節の変わり目は胃腸をいたわる時期。いも類・穀物の自然な甘さを、よく噛んで。
- 秋(肺):乾燥する季節。白い食材でうるおいを。辛味は少しだけ。
- 冬(腎):力をたくわえる季節。黒い食材や温かい煮込みで、足腰を冷やさずに。
土用は、立春・立夏・立秋・立冬の前のおよそ18日間(季節の変わり目)です。
体質別の食材
- 気虚(ききょ):米・もち米、山芋・じゃがいも・かぼちゃ、鶏肉、しいたけ、温かい汁物
- 気滞(きたい):しそ・みょうが・春菊・セロリ、みかんなどの柑橘、ジャスミン茶・ミントティー、玉ねぎ
- 血虚(けっきょ):ほうれん草・小松菜、にんじん、黒ごま・ひじき、なつめ、卵・レバー
- 瘀血(おけつ):玉ねぎ・らっきょう、青魚(さば・いわし)、黒豆、チンゲン菜、黒酢
- 水滞(すいたい):とうもろこし(ひげ茶)、はと麦、小豆、冬瓜、しょうが
- 陰虚(いんきょ):豆腐・豆乳、白きくらげ、梨、トマト、山芋・れんこん
- 陽虚(ようきょ):しょうが・ねぎ、シナモン、えび、鶏肉・羊肉、かぼちゃ
- 平和(へいわ):旬の野菜、ごはんと味噌汁、季節の果物、豆腐・きのこ
特定の食材で体質や病気が変わると約束するものではありません。食物アレルギーや持病のある方、食事制限を受けている方は、医師の指示を優先してください。