鍼灸の学びノート > 臨床の注意
臨床の注意:美容医療と美容鍼、受診をすすめる症状
美容医療を受けていても、患者さんが自分から言わないことはよくあります。「何年も前だから関係ない」と思っている方も多いので、問診票や予約フォームで具体的に聞くのが確実です。以下は対応の一例です。施術の判断は、それぞれの院と施術者の責任で行ってください。
美容医療を受けている方への美容鍼
| 美容医療 | 対応の例 | 理由 |
|---|---|---|
| ヒアルロン酸などの注入 | 入っている場所には鍼をしない(何年前でも) | 注入物は長く残ることがあり、刺激による炎症・感染や、血管の圧迫による皮膚の障害の報告があるため |
| ボトックス | 打った前後1週間ほどはその場所を避ける | 薬が広がって、ほかの筋に効いてしまうおそれがあるため |
| レーザー(脱毛・シミ取りなど) | 予定の2週間ほど前からその場所を避ける | 施術による赤み・内出血が残ると、レーザーを受けられなくなることがあるため |
| 金の糸など金属の糸 | 鍼に電気を流さない | 体内の金属に電流が集まるおそれがあるため |
| フェイスリフト・脂肪吸引などの手術 | 腫れや熱っぽさが引いてから | 傷の治りをじゃまし、感染の原因になるため |
| ケロイドになりやすい | 盛り上がった傷あとにはふれない | 刺激で悪化することがあるため |
| ニキビ | 鍼をしない | 感染を広げるおそれがあるため |
鍼灸の前に、医療機関をすすめたい症状
次のような症状がある方には、施術をせず、まず医療機関の受診をすすめます。急ぐものは救急要請をためらわないでください。
- 急に始まった激しい頭痛(くも膜下出血など)
- 胸の痛み・しめつけ、息苦しさ(心筋梗塞・気胸など)
- 血便・黒い便・吐血
- 急な体重減少
- 高い熱が続く
- 手足のまひ、ろれつが回らない(脳卒中)
- 妊娠中の出血や強い腹痛
- 腰痛に、尿や便が出にくい・もれる(膀胱直腸障害)、夜も続く痛みを伴う
予約の段階で聞いておく
たとえば、予約フォームに「事前の確認(任意)」を設けて、上の症状と美容医療の項目をチェックしてもらうしくみがあります。自分の院に入れたい方は、ひとり院の予約一式をご覧ください。